中四国の刑務所の作業製品を展示即売する松山矯正展が12日、愛媛県東温市見奈良の松山刑務所であった。受刑者が盲導犬の育成を行う全国唯一の教育プログラムを実施している島根あさひ訓練センター(島根県浜田市)のコーナーでは、盲導犬の大切さや育成成果などを紹介した。
 受刑者の社会復帰の促進や盲導犬頭数増加などを狙いに、同センターが矯正施設「島根あさひ社会復帰促進センター」と連携して2009年に開始。生後2カ月~1歳の子犬を施設で預かり、受刑者が寝食を共にしながら人間との接し方など盲導犬としての基本的なルールを覚えさせる訓練を行っている。全国で盲導犬の理解を広げようと、昨年から松山刑務所での矯正展でブースを設けている。
 12日は盲導犬と同じ訓練を受けたPR犬のマルクが来場。家族と買い物に訪れた子どもらが楽しそうに触れ合っていた。
 訓練センタースタッフ(29)は「街で見かける盲導犬には触ったり食べ物を与えたりしないでほしい。飲食店なども盲導犬を受け入れる必要があることを知ってほしい」と訴えていた。